【エッセイ001】公園の水道の蛇口にて。瀕死状態のアリを助けた話
- 「朝活リフティング」運営者
- 2024年7月30日
- 読了時間: 2分

今年の夏は猛暑だ。
と、毎年言っている気がする。それにしても暑い。
先日、レッスン終わりにさすがに暑すぎると思い、水を飲もうとリュックをオープン。
飲み物を取り出そうと思ったが、なんと家に忘れてしまった。
あれまと思いつつ、目に入ったのは公園の水道。いいや、水飲もう。
そう思って蛇口に近づくと、一匹の瀕死状態のアリを発見。
蛇口の周りで微かに動いている。
思わず私は公園の水を飲む前に、蛇口から水を出して、ピシャピシャと蛇口周りに水滴を飛ばした。
水滴がアリの近くに落ちた。
すると、アリが急にササっと動き出してチビチビと飲み始めた。
どうやらアリも暑さで水分が必要だったらしい。たぶん。
そんなアリの瀕死状態から水分補給で生き返るシーンを見つめながらハッと気がついた。
アリが本当に水を欲していたのかは定かではないが、たしかに公園の水道の蛇口付近に彼はいた。
彼はこの暑い猛暑の中、水を探し回っていたのではないか。
彼は水の在処を知っていたのかもしれないし、知らなかったのかもしれない。
ただ、事実として彼は水道の蛇口近くまでは来ていた。そこに存在していた。
彼はもう瀕死状態で微かに動いていたけれど、ゴールである水はもう目の前にあったのだ。
そこにたまたま現れた私が彼の存在に気がついた。
あぁ、アリが瀕死状態で苦しそう。
あ、もしかして、水が欲しいのでは?なんか水滴でも飛ばしてみるかな。ほれほれっ
そして、彼は水をゲットして生き返った。
つまり、私は彼に動かされた。彼のゴールが見えたから思わず水滴を飛ばしたくなったのだ。
彼に限らず、本人のゴールが周りにも自然と見える(感じられる)と思わず手を差し伸べたくなる人が現れるのかもしれない。
彼が水が欲しいと思わなければ、今日私は彼と公園の水道の蛇口で出会うことはなかっただろう。
なぜなら、水を求めてここまで動いてこなかったはずだからだ。
彼のようにゴールへの欲を忘れずに、最後まで歩き続けたい。
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